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Vol. 04 谷田 修一 シェフ エクアドル(キト)2011年9月
海外30年! 南米 エクアドルで腕を振るう!
現在、エクアドル(キト)のSwissotelにて、エグゼクティブシェフとして働く谷田修一シェフです。
Chef's Profile
Vol. 03 森田省司シェフ 名 前 谷田 修一 (たにだ しゅういち)
海外勤務 アメリカ(サンフランシスコ、ハワイ)に14年 ⇒ ブラジル(サンパウロ)に2年 ⇒ エクアドル(キト)14年
経  験 寿司、鉄板焼き、会席、フュージョン
Q まずは、今のお仕事についてお聞きしたいのですが、谷田シェフは海外でのご経験が30年以上になりますが、今いらっしゃるエクアドルも14年と長いですね。
今の職務としては、ホテルの中の日本食とスイスレストランも私が兼任でマネージしています。具体的には、食材の仕入れ、品質管理、衛生管理、原価計算、メニュー開発、レストラン従業員・キッチン・サロンの教育等です。
ここは気候が良く、人が穏やかで、日本では余り見かけない美味しい果物が多いといったことが魅力ですね。気がつけば、もう14年になってしまったという感じです。
Q 一般的に日本人から見ると、南米は治安があまり良くないというイメージが先行するように思いますが・・・。
少し前まで、エクアドルは中南米でも治安は良いと言われていましたが、現在はやや違ってきていますね。物価上昇、失業率の上昇等が影響し、治安は悪化しています。
Q そうですか・・・。となると治安面で気をつけるべきこともたくさんありそうですね。谷田シェフは、海外での仕事も長いので、それにも慣れていらっしゃるのだとは思いますが・・・。
防御策として、1.危険と言われている地域には近づかない、2.通勤時のルートを時々変える、3.路上駐車は避け、駐車場に停める等、いろいろと心がけてはいます。
Q 物価上昇もかなりのものですか?具体的にキトの物価は?
ここ2−3年の物価上昇は目立ちますね。皆さんにもイメージしやすい物の今の値段を申し上げると、マクドナルドのビックマックのセットが$6、コカコーラをスーパーで買うと1本60セント、ティッシュペーパー1箱が$3.25、お酒ではシーバスの12年やジョニーウォーカーの黒が$60といったところです。
今は円が高いですから、日本人が円に直して考えるとそれほどとは感じないかもしれませんけど・・・。ただ、最低賃金が今年になって上がり、それでも月額$260という国ですからね。
(※ エクアドルの通貨単位は、USドル)
Q 物価上昇が激しいと、レストランの仕入れやメニューの金額設定、さらにはスタッフの採用、管理といったところにも関係してくると思います。その辺のマネジメントも大変ですね。
ところで、お客様はどのような方が多いですか?
はい、基本的には私の勤務しているのはヨーロッパ系のホテルということもあり、日本人以外の外国人か現地の方で、40〜50代のビジネスマンが中心ですね。
Q どのようなメニューが人気なのですか?
フュージョン系の巻き寿司や鉄板焼き、弁当等が人気です。客単価としては、$40前後ですね。
Q 人気メニューについて、現地の方々に人気の秘訣はどのようなところにあるのでしょうか?
中南米では、寿司と言えば巻き寿司のことです。巻物が寿司部門の7−8割を占めています。握り寿司を食べる人はほとんどいませんね。巻き寿司でも、納豆、カッパ巻き、鉄火巻き等の日本的な巻物も好まれません。人気があるのは、お米を外側に巻く裏巻きです。材料は、鮭、マグロ、カニカマが好まれ、これに現地の食材ですが、食用バナナ、食用ホウズキ、マンゴ等を組み合わせ、アヒという現地のスパイスとワサビでピリ辛味にした物が人気です。後はいろいろな種類の巻物の天婦羅です。
Q 食用バナナ、食用ホウズキ、マンゴも巻くのですか?あとは巻物の天婦羅? ところ変われば・・・ですね。調理をするにあたり、日本と同じものは手に入らないと思いますが、キトではどの程度和食材は手に入りますか?
正規輸入できる物は、醤油、酒、味醂、ワサビ、味噌、カニカマ、うなぎ、ガリ、ホンダシ、酢、寿司のり、お茶、天婦羅粉、パン粉、トビ子、マサゴ、お米。これぐらいの食材しか手に入りません。他の食材は、全て輸入禁止。輸入しようとしても全て税関で没収されます。輸入できる物も税金が高い為、価格は日本の3倍くらいだと思います。このような状況ですから、日本的なメニューには限りがありますね。
Q そういう状況ですとそれはそうですね。海外の場合は、このように制限がある中で調理をしなければいけない、そうなるとどれだけ現地で手に入る食材をうまく利用して和に仕上げるか?ということも考え調理をする必要があるわけですが、エクアドル独自の食材ではどのようなものを使ったりしますか?またそれらをどのようなメニューにするのでしょうか?
インカ帝国時代から栽培されていたと言われる穀物で「キヌア」というものがあります。2,500mから4,000mの高原地帯で栽培されているのですが、これを入れて吸い物に、アンデス山脈で取れる「トマテ・デ・アルボル(木になるトマトという意味、別名タマリロ)」はジュースにして飲みます。また唐辛子、紫玉ネギ、シナントロ、醤油、酢、等を入れ、ピリ辛ソースを作り、いろいろな料理の味付けソースとして使います。
Q どこの国でも日本人以外の料理人を使って日本料理を調理するのは大変だと思いますが、エクアドルの料理人の技術、知識、経験等は、どのようなレベルでしょうか?
現在の勤務地は、ちょうど日本の反対側です。日本食の技術、知識以前に日本が何処にあるのかさえ正確に理解している人はほとんどいません。
現地のシェフですが、フュージョンの巻物は上手ですし、アメリカ風の照り焼き、天婦羅、串カツ等の揚げ物はまずまずのレベルと言ってよいです。他の物は、調理技術云々より、材料も入らない為、殆どできないというのが現状です。
Q 現地の料理人と一緒に働くにあたり、難しさを感じたり、逆にやりがいを感じたりすることはありますか?また、記憶に残っているエピソードや事件等があれば、お聞かせください。
現地のシェフと働き、良いことは、自分の知らない食材や調理法を教えてもらうことですね。日本食の発想では絶対に考えつかないことが沢山あり、感心させられます。寿司飯を使い、いろいろなフルーツを生春巻きの皮で巻き揚げ物にし、甘酸っぱいソースをかけたデザートなどがその一例です。
現地の揚げ物は牛肉が多いのですが、もともとここの肉は大変固い為、極端に薄く伸ばし、パン粉を付けて揚げます。日本の揚げ物は食材の食感を残すよう食材は優しく握り、軽くパン粉を付けなくてはいけませんが、ここでは全ての食材を薄く伸ばして作る為、日本式の揚げ物を覚えてもらうのに時間が掛かりました。
日本独特の食べ物「納豆」は、臭いで敬遠されると良く耳にすると思います。一度、現地の上流階級のお客様がお出でになり、美味しい日本食を食べていただこうと銀タラの焼き物をお出ししたことがあります。「腐っている物を食べさせられた」と後でクレームを付けられ、説明するのに困ったことなどもありましたね。(笑)
Q 円滑に仕事を進めるため、現地の料理人に認めたこと、指導したこと、諦めたこと等があれば、お聞かせください。
ご存知の通り、ラテンの国は時間にルーズです。指導するのは「時間を守り、遅刻をしない」ということですね。 あとは身だしなみです。鉄板焼き、寿司バーで働くシェフは常にお客様と接するので、不愉快に思われないようにユニフォーム、前掛け、靴等を清潔に保つように指導しています。
ただ、他のことはあまりうるさく言わない方が仕事をしてくれます。なるべくシェフには、常識を持って仕事をしてくれとしか言いませんね。
Q 現地の料理人と働く際、自分自身の中で特に注意している点はありますか?
食文化の違いが大きい為、料理のサービスの仕方や作り方で失敗しても、現地の人は何故か?を理解できてないことが殆どです。頭ごなしに怒らず、時間をかけて教えていくというスタンスでいることが重要ですね。それから、叱る時は人前ではなく、本人だけを呼んで話しています。
Q 日本に比べてやりやすいと感じることはありますか?
お客様がフレンドリーで気軽に話しかけてくれることです。
Q 今の勤務先で働いていて不便を感じることはありますか?
文化の違いでしょうか・・・。カトリックの国なので、宗教的に理解していないことが多いですからね。
Q 少し話を昔に戻していただいて、最初に海外に出た当時のお話をおうかがいします。海外に出ようと思ったきっかけはどのようなことでしたか?
アメリカに旅行に行き、日本との生活習慣の違いを見て興味を持ちました。
Q 谷田シェフの最初の海外での仕事はアメリカからですよね。そのときは、どのように仕事をお探しになったのですか?
アメリカの学校に行きながら、知り合いを通じて探しました。サンフランシスコでした。
Q 今は海外生活の方が長いぐらいなわけですが、初めはいろいろと不安もあったのではないでしょうか?
サンフランシスコには日本人街もあり、大勢の日本人が住んでいましたので、不安はあまりなかったですよ。不安よりも驚きの方が大きかったですね。物価の安さ、物の豊富さ、住居の広さ、設備の良さ・・・。プール、スポーツジム、娯楽室が完備されているアパートもありました。今でも思い出すのは、初めてのサンフランシスコで300g近くあるステーキが、$2.99で食べられたことです。
サンフランシスコでは、本当に多くの方に助けていただいたことを今でも非常に感謝しています。
Q その後、アメリカを離れて、ブラジルと今のエクアドルで働くことになるわけですが、海外から海外へのご転職は結構大変だと思いますが、どのようにお仕事をお探しになったのですか?
カナダ、アメリカのヘッドハンティングの会社に登録しました。
Q ああ、やはり当社のようなヘッドハンティングの会社を利用なさったのですね。谷田シェフのこれまでの経験上、海外就職・転職の際に注意すべきポイントや確認すべき事項等があればお聞かせください。
外国では、やはり契約書が基本です。必ず作成することをお薦めしますね。特に大きな会社は、常に人事異動があり、人が代わると待遇も代わったりしますので、契約書は各国のNotary Public で証明して貰うのが間違いがなく安心です。
それから転職の際は、必ず人事課から在職証明書を発行してもらうことです。
また、国により宗教上食べてはいけない物、あるいは食べてはいけない期間などがあります。働く国が決定したら、事前にそれらの確認を取っておくことも重要です。
選挙前後等に禁酒期間がある国もあります。日本は酒(酔っ払い)に寛大な国ですが、多くの国では禁酒期間に飲酒で捕まると罰金、拘留の罪に問われますので、各国の法律をよく理解し守ることも必要ですね。
Q 日本を離れ海外に出てよかったこと、苦労したことなどをお聞かせください。
よかったこととしては、1.いろいろな国に友人ができたこと、2.異国の違う文化に触れられたことです。
苦労したことを挙げるならば、日本食の材料が手に入りにくく、入っても値段が高い、その中で調理をしかればいけないことでしょうか・・・。
Q 谷田シェフの今後についてお聞かせください。
次に働いてみたいと思っている国・都市はございますか?また今後の夢などは?
日本食料品の輸入制限のない国が希望ですね。アメリカ、特にハワイは気候も良く住みやすい、綺麗な場所なので働きたい場所です。
今までの経験を活かし、日本食をベースにしたFUSIONスタイルの日本食と本物の日本食と日本の文化を紹介できるレストランを作ってみたいですね。現在海外で流行っているFUSIONは、洋食をベースに日本の調味料とか材料を使っている料理の為、外国人には好まれますが、日本人は敬遠する人も多いと感じています。私の思うFUSION料理は、日本食の味をベースに各国の材料の良い所を取り入れたもので、外国人にも日本人にも違和感の少ない美味しい料理を指しています。そのような料理を作っていければと考えています。
Q 最後にこれから海外で働きたいと思っている料理人の方々へのアドバイスをお願いします。どんなことでも結構です。
日本、そして日本食の素晴らしい味、料理技術、衛生管理等を外国に広める為、また現地の料理人とコミュニケーションをとる為には語学を勉強することが大事です。英語は世界中で通用しますので、英語の勉強はお勧めします(大手のホテルのエグゼクティブシェフは2−3ヶ国語は話せます)。
それから、外国の食材は日本で使っている食材と比べると品質が一定しておらず、また無い物も多いので、現地の食材を上手に使う応用力が必要です。食材の知識もできるだけ集めることを薦めます。
日本食の調理分野としては、断然寿司の経験です。寿司ができる職人さんは、世界中どこでも仕事があります。
お忙しいところ、誠にありがとうございました。今、他国で働くシェフ、さらにはこれから海外で働きたいと思っている料理人の皆さんにとっても、大変ためになるお話でした。

谷田シェフは、今年3月に生徒数3000名もいるペルーの料理学校で講習をなさったり、4月には東日本大震災の支援の為、ペルーの小西俊郎シェフとコラボでフェステバルを開催し、大使館経由で売上の一部を日本に寄付なさったりとお忙しくご活躍のご様子。さらには、9月には中南米最大のフードフェスティバル「MISTURA」(約50万人が集まる)にて、総責任者(シェフ)として依頼をお受けになったとのこと。同イベントは、今年、日本が招待国のため、日本大使館と現地日本人協会が準備を進め、1万食の日本食を販売する大イベントとのことですが、この売上の利益も東日本大震災へ寄付されるとのこと。

ぜひこのような活動も継続してくださいね。今後も谷田シェフが世界でご活躍なさるニュースを楽しみにしております。ますますのご活躍を!
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